日本茜染色の不思議④

『あかね』

『あかね』『茜』と言う言葉は大概の方は知っている。有名な言葉です。

 

夕焼け空のあかね色。あかね雲。

万葉集の和歌にある『あかねさす・・・』と言う枕詞。

奈良正倉院の宝物裂の日本茜で染めた『緋色』。

女性の名に多い『あかね』ちゃん。

染織りされる方々が切望してやまない『日本茜染め』。

昔から有名な染料にも関わらず、何処にも売っていない日本の『赤根』。

全国の何処にでも自生していると言う『茜草』。

しかし、本当に、『これが日本の茜草だよ』『これが赤根だよ』と指させる人がどれだけいるだろうか❓

 

『あかね』というモノが郷愁や憧れ的存在であるのに関わらず、日本の殆どの方は、実物(草、根)を知らないし、見ていてもそれが日本茜だとは知らないし、その色を積極的に染めよう(赤根が販売されていないからだろうが)と、ほとんどの誰もがそうしようとはしない。

だから、口には出すが、幻的な存在と化しているのが実態だ。

 

同じような草である紫草は絶滅危惧種の一つ(より希少)だけど、いろんな地域で、町おこしの目玉として栽培、活用されている。

この違いは何だろうか❓と思わざるを得ない。

日本茜は栽培される処もほぼ皆無(趣味的には栽培はされているが)。所謂人知れぬ雑草也。

 

奈良時代には禁色とされた貴重な赤色。鎌倉時代の『緋威大鎧』は、国宝として数領現存する。が、以降茜染めは幻の技法となり、黒船来航当時、ひょっこりと姿を現す。日本を印す日本の総船印として制定された日の丸の赤が日本茜で染められていた。しかし、化学染料が普及する明治後期にまた姿を隠してしまう。

 

こんな由緒ある貴重な赤色が、今の世では幻の存在となっている。

誰も復刻しようと思わなかったのだろうか❓

単純に、不思議であり且つ残念としか言いようがない思いなのだ。

 

このような背景から、単純明快『誰もやらないのならワシがやる❣』と、『他人のやらない事を自らの手法 TRY & ERROR で突き進む』本性発揮となった次第也。

 

とは言え、まだ大きなことは言える状態では無いのだがネ😀